電話加入権を担保にした、今はない金融
かつてした存在電話担保金融というものについてまとめました。
電話担保金融とは?
昔は電話加入権というものを買わないと固定電話を引くことができませんでした。
(当時は携帯電話はなく、固定電話しか存在しませんでした。)
これはNTT(古くはその前身の電信電話公社)の電話を開設する契約・権利です。
権利を買ってから工事代を払って電話を開設するという流れでした。
電話加入権は担保価値があったので、これを担保に融資する金融業がありました。
それが電話担保金融です。
時代を経るにつれて電話加入権の担保価値が低下し、電話担保金融は今ではなくなっています。
マルフク
かつて存在した電話担保金融界のトップ企業です。
1958年、現在の東大阪市に丸福電話店として創業。
1975年に(株)マルフクと名称変更し、この年を旧・マルフクの会社設立年としました。
以後、80~90年代にかけて全国に支店網を築き、業界で数少ない全国展開企業になりました。
業務内容は電話担保金融とレンタル電話事業。
赤井秀和や畑野ひろ子といったタレントを使ってテレビCMをやっていた時期もありました。
しかし、電話加入権の担保価値低落により、2002年に電話担保事業から撤退、資産の大部分をシティグループに売却しました。
その後、消費者金融で再起をはかるも、上限金利引き下げなどの動きを見て断念、廃業しました。
全国の民家の壁などに赤地に白文字のマルフクの看板が今でも残っています。