見栄や仲間外れを恐れるのが動機
人が借金地獄に堕ちる原因を一つずつ見ていきます。
このページでは「収入に見合わない生活レベル」についてお話します。
これにもいろいろな類型があります。
見栄っ張りな性格から来る場合
借金地獄に堕ちる人の典型のひとつは見栄っ張りです。
ブランド物を持ちたがり、広くてきれいな家に住みたがり、人に奢りたがるタイプです。
趣味嗜好が動機の人は、お金をかけるところがグルメとか服とか一つだけに絞られているのでまだいいのです。
しかし、見栄が動機の人はすべての機会にワンランク上の物を選ぶため、支出が果てしもなく膨らみます。
見栄っ張りな性格の人は収入が増えても、自分の生活をさらにワンランクアップし、より大きな見栄を張ろうとするので、永久にお金に苦労します。
収入の裏付けがあるうちはいいですが、一度張った見栄は収入が下がっても下ろすわけにはいかない。
それで借金してでも見栄を張り続けます。
借金は投資だとか、借りられるのも実力のうちなどと嘯きながら。
そしてある時、大幅に収入が落ちて税金と浪費で現金が尽き、債務整理に至るわけです。
まあ、そんな極端な見栄っ張りは少数派ですが、ちょっとしたこだわりが積み重なり、生活レベルを落とすことができずに、徐々に泥沼にはまっていく人はおおぜいいます。
収入の高い友人に引きずられる場合
先に述べたような見栄っ張りの人は自業自得ですが、もっと地味で控えめな人も借金地獄に堕ちる場合があります。
女性に多いのが、収入の高い友人グループに合わせようとして借金地獄に堕ちていくパターンです。
例えば、OLで会社の女性グループがあり、それと仲良くしないと職場に居場所がなくなるような場合。
グループは裕福で支配欲の強いリーダーに仕切られており、取り巻きのようなメンバーがいます。
昼は数千円レベルのコースランチに行ったり、夜は話題の高級レストランで女子会。
温泉旅行とか、時には海外旅行など、何かとお金のかかるイベントをしょっちゅうやって、誘いをかけてきます。
彼らは収入の低い新入りを本当の仲間とは思っていません。
お金がなくて苦しいのは知っているし、どこまで耐えられるか、みんなで楽しんでいるのです。
やられている方は本当の友達と思い込んでいる場合も、弄ばれているとわかりながら仲間外れにされるのを恐れている場合もありますが、とにかく必死でついていきます。
収入だけでは足りず、借金を繰り返しながらイベントに付き合ううちに、ついに返済不能に陥ります。
今は職場の例を挙げましたが、ママ友の間でも同様の現象がよく見られます。
こういう風になる人は決して見栄っ張りではなく、見た目も地味です。
本人の中には浪費の傾向はないが、人に引きずられて浪費してしまうのです。
気が弱くて、自分がなく、孤立を恐れ、周囲に人がいると安心するというようなタイプの人が陥りやすい罠です。
こんなことが原因で債務整理に至ったり、風俗に落ちたりする女性が非常に多いので、心当たりのある人は注意してください。
どうしても逃れられないと感じるなら、職場や家など環境を変えるのも一つの手です。
それもお金やエネルギーが必要ですが、借金地獄に落ちるのが見えているなら、それよりはましです。